2017e-ZUKA Tech NightEVENT

e-ZUKA Tech Night vol.42 レポート

ひさしぶりのe-ZUKA Tech Night。まずは主宰の高橋さんからご挨拶。

続いて、「スタートアップエンジニアとして」というサブタイトルの通り、メインセッションはピクシブ株式会社 CTO 高山さんの「スタートアップエンジニアとして、そしてCTOとしてやってきたこと」から始まりました。

2007年から稼働している80万行のPHPアプリケーションはコードベースのリファクタリングを毎日行ってモダンに入れ替えているそうです。これは、人が変わっても読めばわかる、一括リファクタリングしやすいという点を目指しているそうです。また、売り上げのない時代に急成長したため、秒間1万リクエストを30台のサーバーで捌くといった、サーバーの台数を減らす大量アクセスへの取り組みに執念を燃やしてきたそうです。キャッシュ機構にブルームフィルタを利用し、ルーティング、mod_rewiteをやめて共通する接頭辞をパトリシア木にして高速化しています。Pixiv内のコンテンツに1アクセスあると、3~5の広告アクセスが必要で、Goで広告配信サーバーをリプレースしています。シングルバイナリにできるのもGoのメリットの一つ、とのことです。Pixivの画像生成は1ページ当たり10~20画像あってユーザーがアップロードしたものを変換して表示しているので、mod_small_lightを自前でメンテナンスしていたすべての画像をjpegのサムネイルにし、そこから画像変換して、汎用的ではないjpeg→jpegという変換に特化しているそうです。また、jpeg以外にも使いたい要求と汎用画像変換プロキシとしてサービス化して社外から利用してもらおうということで、ImageFluxというサービスも開発したそうです。Rails Wayに従って「ふつう」に作り、「ふつう」=尖ったことをせずに使うgemを共通化して社内でノウハウを共有し、Railsは適宜最新にアップデートしていく、とのことでした。

次に、リードエンジニアとしてやってきたことについてです。
当時、あまり数字を見る文化がなかったですが、会社としては数字もちゃんと見ていかないといけない。ということで、新規会員数、プレミアム会員数を伸ばすPDCAサイクルをひたすら回し続けるグロースチームが社内に作られたそうです。当初はエンジニア不在でしたが、手をあげて一人グロースチーム付きのエンジニアになり、ログの集計やKPIの可視化を行っていました。2012年に作られ、2015年以降全く開発されず、運用だけされていたサービスでアプリ機運が高まっていたので開発責任者になったそうです。アプリリリース当初DAUは2000人で、180倍にするための開発計画を作成。まずは10倍になることをイメージしていました。エンジニア50名の全員面談を開始し、毎週エスカレーション会で面談者が集まって課題点を確認し、技術力を評価したそうです。技術力に関する正当な評価を査定に反映させ、半期ごとに評価項目や面談の手順を作成しフィードバックコメントを集約できる体制を作っていきました。今までを振り返ると、人のために使われるサービスに技術を使うのが好き、とのことです。変化に強い会社にするためには常に変化し続ける会社である必要があります。そのために自分が得意なことを活かせないかということで、半年くらい前に福岡オフィスを設立し、pixiv chatstoryを開発し、リリースしました。収益的にも人的にも東京に依存しないことを目指しているそうです。安定は不安定で、世の中が変わり続けているときに自分たちは変わっていないということを避けるために意図的に変化を作り、また、技術的挑戦は共有し、いい技術はパクられるというものを目指しているそうです。最後にCTOを一言で言うと、技術面から経営にコミットすること、とのことでした。

続いてはLTコーナーです。

最初は@metaleftyさんの「ダイソーに売ってるアレをアレしてみた」でした。ダイソーで300円で購入できるリモートシャッターを用いて今回の発表のスライドも次のページに切り替えているそうです。多くのスマホでは音量アップボタンを押すことで撮影可能ですが、このデバイスは音量アップボタンしかないキーボードのようなもので、音量アップボタンをEnterキーにマッピングすることで次のスライドに切り替えられるようになっている、とのことでした。


続いてのLTは、e-ZUKA Tech Nightの爆笑王と言われている山内さんの「マイニングと詰将棋と私」でした。マイニングは数あてゲーム単勝のようなもので、オートレースの3連単とは違い、とても簡単だそうです。mona coinのtestnetのコインベースにe-ZUKA Tech Night Vol.42と記載してきました。飯塚もかつては石炭を掘っていたのでコインも掘れるはずです!とおっしゃっていました。さずが爆笑王。痛風をものともしない爆笑LTでした。


最後は近畿大学の石澤さんのLTでした。
現在ゼミでmayaというというソフトを必死で勉強していますが、非常に難しく詰まっているようです。また、最近GTAオンラインにはまって徹夜しているそうです。11/3,11/4近畿大学で学祭が開催され、HAC研究会でイラストやプラモデルを展示しているので、ぜひお越しください、とのことでした。


飛び込みLTに突入。飛び込みLTは九工大3年生のゆふねさんです。
去年まで熊本高専におり、九工大の勉強は高専よりぬるく、もう九工大にいる必要がないと感じているそうです。P&Dサークルでアプリ開発をしていて、チャレキャラや飯塚スマホアプリコンテストに参加している、とのことでした。また、福岡で光GENJIのコピーアイドル光GENKIという活動をローラースケートを履いてしているそうです。アイドルプログラマーという新ジャンルを開拓し、YouTubeデビューをされたそうなので、フリードリッヒで検索してみてください。

以上でLTは終わり、交流タイムに入りました。

今回も盛り上がり、楽しく交流できたようで良かったです。
次回は1月11日(木)を予定しています。現在九州大学の教授になった小出先生のPBL関連のプログラムになります。ご期待ください!